MRI検査、CT検査、最近良く聞きますが、いったい何? どう違うの?
病院に行かなくても、病院を舞台にしたテレビドラマの中でよく出てくる言葉、「CT検査にまわして!」とか「MRI検査ではっきりさせましょう!」なんて、医師役のイケメン俳優たちが言いますよね?
そもそもMRI検査って何? CT検査って何?
わかりやすく説明します。
MRIとCTの違いについて
両方とも、体の中身を知るための撮影装置と思ってください。
よくわからないので、精密検査しましょう! っていうようなときに使われる装置です。
MRIとCTは撮影に使う仕組みが違っていて、目的も少々異なります。
MRIは磁力を使った特殊な撮影装置。
CTは放射線(俗に言うX線)を使った特殊な撮影装置。
日本ではCT検査装置がたくさん使われていて、海外だとMRI検査装置がたくさん使われています。
MRIは放射線を使わないので、放射線による被爆をしない。
CTは被爆する。
MRIは血管造影(体内の血管がどうなっているのかを映し出す)などで威力を発揮します。一見すると大丈夫そうなのだけれど、血流が滞っておるとか、流れも追跡できたりする。
CTは、骨とか、肺とか、脳内出血とかを見るのに強いイメージ。
MRIとCTの違い(補足)
分かりづらいですね。
例えば、がんの病巣を見つけようとしたら、
CTはがん細胞の位置や大きさが見える。 MRIだとがん細胞が栄養を欲しがってどんどん血流を集めようとしているとか、動きが収まっているなどが見えて、がん細胞が成長過程にあるのかどうかを把握するのに役立つ。
そんなふうに、役割が違うと考えたら良いでしょう。
ですので、患者目線で見ると、「CTがいいな」とか「CTよりもMRIが良いな」とは言わず、医師の判断に任せるのが良いでしょう。
レントゲン撮影について
そもそも「レントゲンを撮ってみましょう!」のレントゲン撮影って何でしょう?
実はレントゲンさんが発明した、撮影方式なのですが、「放射(X線)を使うと体の中身写すことができる」というものです。
健康診断のメニューにもあったりしますから、胸部レントゲン撮影や、バリウムを飲まされて、胃のレントゲン撮影などを経験している人も多いハズ。
骨折経験者は絶対? やっていますよね??
レントゲンとCTとの違い
レントゲン撮影は単純に1方向からしか撮影しないので、「ちょっとよくわからないな、この辺怪しそうだけど……」といったときが、CT検査の出番です。
もっと中身を見たいときに、3次元的に骨折や病巣や見るために、CT装置が登場します。
ドーナツ状の装置の中に身体を入れて、機械を動かすと、ぐるぐる回った撮影装置が頑張って、あちこちから撮影した画像をコンピュータで再構築して映像化する仕組みです。
なので、身体を輪切りにした絵を見ることができたりします。
TVドラマで映像を写して「次のオペでは、この腫瘍を切除するぜ」みたいな話のときに登場します。
MRIとは?
CTはレントゲン装置のおばけですが、MRIはマグネティックなんちゃらかんちゃらと言いまして、磁力を使って体内の水素原子に働きかけ、その子たちを画像化するという、なかなか科学的な技を使った映像装置です。
なので、水分量の多い血液や髄液を映像化するのが得意だったりするわけです。
時間的な概念も使えるので、それを加味して、血流がおかしくないかい? などと病変エリアを特定したり、レントゲン撮影系の仕組みとは違うものの味方ができるというわけです。
放射線を使わないので、被爆はしないのですが、強力な磁力を使うので、電磁波、つまりは電子レンジに入ったのと同じようなもので、「リスクがない」「安全です」というわけでもありません。ご注意ください。
というわけで、今日もおせっかい様でした。
おせっかいコンサルタントより(╹◡╹)♪